当院の特徴
-
病気の患者さんのご家族に、「先生の子だったらどうしますか?」と質問を受けることがあります。当院で最初にお勧めするのは常に「自分の子供だったらどうするか」です。患者さんは自分の子供であると考え、治療法や予防法をご提案いたします。
ただ、価値観や事情は人それぞれであるため、自分にとってのベストがそのご家族にとってもベストとなるかは分かりません。
そのため当院では、様々な選択肢をご提示させていただいた上で、治療・予防内容を決定できるようご提案させていただいております。 -
当院では病気を治すことに力を入れるだけでなく、そもそも病気にさせないためにはどうしたら良いかを考え、病気の予防をご提案します。自分の家族であれば、病気から治って欲しいと願うのは当然ですが、そもそも病気になんてなって欲しくないと思うはずです。その気持ちに応えるため、病気の治療法だけでなく、どうケアしたら良いかという部分についてもサポートし、ご家族の楽しい時間を守りたいと考えています。
最適な医療を届けるために、
信頼できる専門医との連携を行います。
専門外来を併設しているからこそ、専門医の必要性がよく分かるため、高い専門性が必要だと判断した場合には、自院にこだわることなく信頼できる専門医をご紹介させていただきます。
ただ、専門病院での治療は高価になることもあるため、例えば骨折した場合、飼い主様のご希望として、走れるようにしたいのか、歩けるようになればいいのか、治療費はいくらまでなら可能なのか、通院は可能なのかなど、飼い主様ごとに異なるご事情がありますので、患者本人にとって、ご家族にとって、最適で実現可能な治療を一緒に考えさせていただきます。
地域のホームドクターとして、大切なパートナーと、その飼い主様に満足していただける病院であることを志し、地域の皆様から、どんなことでも気軽に相談していただける動物病院を目指しています。ささいなことでも構いませんので、どうぞお気軽に来院ください。
特徴
-
豊富な麻酔・手術実績
手術をする際に、麻酔をかけますが、100%の安全を担保するということはできません。しかしそれを限りなく100%に近づけるための努力を欠かすことはありません。
東京の大学病院では、重症患者さんの麻酔管理を1,000例以上担当してきました。麻酔機器も最新の上位機種を準備しています。また、当院では歯科の専門診療を行っており、他院からのご紹介も受けているので、毎日数件の手術を行っています。そのため麻酔・手術ともに安心して受けていただけると自負しています。 -
痛みのコントロール
当然ですが、手術中は適切に麻酔をかけて痛みを感じないようにします。しかし、それと同じように手術後の痛みのコントロールが大切だと考えています。
「手術ができればいい」ではなく、手術の後も痛みを感じないように硬膜外麻酔・神経ブロック・局所麻酔などで痛みのコントロールすることで、痛みを感じず、体に対する負担も少なくなるような手術を心がけています。痛みのコントロールをしっかり行うことで、当院では多くの場合、避妊手術・去勢後でも、当日歩いて帰る事ができ、走って帰る子すらいるほどです。
動物達も住み慣れた家でゆっくり休むことで、緊張が和らぎ、早期回復につながると考えています。世界基準の専門性と外科の認定医資格を取得
当院の獣医師は、ISVPS(International School of Veterinary Postgraduate Studiesは国際的な獣医師団体で、世界基準の専門性や知識を認定する団体です)の外科の認定医資格を取得しています。
そのため小型〜大型の動物まで、安心して手術を受けていただけます。 -
歯科治療に特化
最近は、動物達にも歯のメンテナンスが必要だということが、少しずつ認識されてきたように感じますが、毎日診察をしていると、まだまだ理解は広まっていないと痛感します。
特に、歯周病は自然には治らないので、病院とお家でのメンテナンスがとても大切です。しっかり歯をメンテナンスしてあげると、動物達が元気にすごしてくれます。歯の治療は人間でも高い専門性が必要で、歯周病専門医、インプラント専門医、矯正専門医等、歯科治療と一口に言っても細かく細分化されているほどです。
当院では麻酔と併せて、歯科治療に特化したISVPS(International School of Veterinary Postgraduate Studiesは国際的な獣医師団体で、世界基準の専門性や知識を認定する団体です)の歯科・口腔外科認定医資格を取得した獣医師が診察を行います。
全国各地の病院からのご紹介を受けたり、他院への出張診療、獣医師向けの講演を行っており、治療経験が豊富なため様々なケースへの対応が可能です。なぜ歯のメンテナンスが必要なのか?
歯科専門外来紹介サイトへ
予防医療に力を入れています
病気を治すだけではなく、
病気にならないサポート
が大切だと考えています。
動物達はどうしても言葉で訴えられない分、症状が出た時にはすでに進行していることが多くあります。飼い主様が感じる「おかしいな」ということが、病気の早期発見につながることは多々ありますので、お気軽にご相談ください。
また、症状が出る前に、定期的な健診を受けることもオススメしています。
飼い主様としては、「何もないのに病院に連れて行くのはかわいそうだし、大変」という思いもよく分かります。しかし、病気になってしまうと、治療中は何度か来院していただくことになったり、入院が必要になる場合もありますので、動物達へもっと負担がかかってしまう可能性があります。ですから、病気になってから対処するだけでなく、そもそも病気にならないようにサポートしてあげることはとても大切だと考えます。
歯の治療に力を入れている理由
歯の治療に力を入れているのも“予防医療”の1つで、歯の病気を治療することで、全身の病気の予防に繋がります。末期的状況になるまで気づいてもらえないことが多い歯の病気に、早く気づいて治すことで動物達の健康寿命が少しでも長くなって欲しいという思いから、歯科の専門的な勉強をしてきました。健康診断の際も、体の検査だけでなく、歯科健診も行っています。
定期的な健康診断とワクチン接種
定期的な健康診断とワクチン接種は、重要な予防医療です。
飼い始めは気をつけていても、一緒に過ごしていると時間はあっという間に経ってしまいます。
病気になってから慌てないように、動物達のためにも、飼い主様がしっかりと病気を予防することに意識を持っていただけたら嬉しく思います。
飼い主様とそのパートナーである動物達が、幸せな時間を少しでも長く過ごして頂けるようにサポートさせていただきます。
獣医師・スタッフ紹介
獣医師
-
院長・獣医師 奥村吉孝
私と動物とのエピソード
動物に関わる仕事を選んだ理由
安城生まれ、安城育ち。
私は、いわゆる動物好きとは少し違います。
私の喜びは「動物の病気を治すこと」「動物が元気になっていく姿をみること」です。
病気の動物を治したいと思う気持ちを強くしたのは馬のマヤとの出会いです。私は東京の獣医大学に通っていました。大学時代、馬術部の部員でした。その時の私のパートナーが牝馬のマヤだったのです。競技は色々な障害を飛ぶのですが、実は馬は恐がりで簡単には障害を飛ばず逃げてしまいます。
馬が飛ばないと、「バカヤロウー奥村こっちに来い」と先輩に呼びつけられ、喝を入れられます。飛べないのは人間である私の責任です。
人馬一体という言葉がありますが、まさに動物と心をひとつにしないと飛べないのです。それができないのは、私がまだ動物の心を理解できていない。動物から心からの信頼を得ていない証拠なのです。
私は早朝から夜までマヤと過ごし、世話をして練習を重ねました。そんなある日、悲しい事故が起きました。マヤが腰を痛めてしまったのです。そして殺処分される決定がされてしまいました。マヤが引き渡される日の朝、私はもう1度だけ自由に走らせてやろうとマヤを馬場に出しました。
するとマヤは障害に向かって走り出しました。あっと思った瞬間、マヤの身体は障害の上を飛んでいました。夢のような光景でした。最期にトラックに乗った潤んだマヤの瞳は今でも覚えています。
動物の病気やケガを治して命をつなげる獣医師になりたい。そう本気で思うようになったのは、マヤとの出会いがあったからです。これが私の獣医師としての原点です。略歴
出身:日本獣医生命科学大学(旧日本獣医畜産大学)外科学教室
担当:外科全般・内科全般【歯科・外科】 -
副院長・獣医師 奥村聡基
私と動物とのエピソード
動物に関わる仕事を選んだ理由
小学校5年生の頃、パピヨンの「キャンディー」を飼い始めて、その子と兄弟のように育ちました。初めて飼わせてもらうことができた犬だったので、大好きで、毎日学校から帰ると一緒に遊んでいました。
私が獣医師を目指し東京の大学に行くようになり、一緒に過ごす時間が減ってしまったのですが、キャンディーが15歳になった時、癌であることが分かりました。特に悪いタイプの癌で、抗がん剤などもほとんど効果が無く、また一縷の望みにかけて使っても、キャンディーとは相性が悪く、副作用が強く出てしまい、使用することを諦めざるをえませんでした。当時、私は研修医だったので、何か手立てがないかと論文を読んだり、大学教授や上司たちに相談をし、治療法を探していたのですが、いくら探しても治療手段が無いということが改めて分かるだけでした。愕然としたことを今でも覚えています。何か助けられる方法はないかと毎日考え続けました。
最後の時、自分は東京にいたため一緒にいてあげることはできませんでしたが、家族の膝の上で息を引き取ったと聞きました。悲しかったし、つらかったし、獣医師でありながら助けてあげられなかった悔しさを感じました。ただそれと同時に、最大限この子のためにできることはやり切ったという気持ちにもなりました。
救命するために全力を尽くす。これは獣医師として当たり前のことです。しかし、全ての動物を病気から救うことは現実には不可能です。ですが「自分の大切な家族が助からないかもしれない」という状況になった時でも、獣医師が治療に全力を尽くしながら、飼い主さんの気持ちに寄り添うことで、飼い主さんの中で、「出来うる限りの最大限のことはしてあげられた」と思ってもらえるような診療をすれば、少しでも飼い主さんの気持ちが救われる部分もあるのではないかと思いました。
これがキャンディーが教えてくれたことです。それからより一層、もっと救える命を増やしたい。飼い主さんの不安な心を助けたい。そう強く思いました。
そこからなぜ歯科治療を行っているのか?と思われるかもしれません。研修医を経て、ある動物病院へ勤務医として働きはじめた時のことです。
当時は、動物の歯科はまだ発展しておらず、歯を残すための治療をしている先生は全国でも数える程しかいないような状況でした。そのため、学ぶ機会すら無く、当時の私には、歯が折れてしまった場合には「歯を抜く」という選択しか、飼い主様へ提示することができませんでした。歯が折れた子や歯の病気で痛みを感じて食欲が減っている子と出会うたびに「どうにかならないか」ともどかしい気持ちを抱え、ある日、歯科医師の伯父に相談しました。
そこで人間の歯科治療と、動物の歯科治療にものすごく大きな隔たりがあることを感じたのです。「こんなにすごいことができるのか!」と。歯科治療の世界にすごく惹かれました。そして勉強していくにつれ、歯の病気は全身の病気につながるということを知り、もともと自分が持っていた、動物を救いたい、より良く長生きさせてあげたいという思いとマッチしたことで、この分野を極めたいと考えるようになりました。
動物の歯科治療はまだまだ未開拓な部分が非常に多く、勉強すればするほど、それがダイレクトに動物たちと飼い主さんにとっての幸せに直結する場面を何度も経験しています。「治療してもらったおかげでご飯が食べられるようになりました」や、「あの時先生に歯の治療をしてもらっていなければ、歳だからなと思ってそのまま過ごし、亡くなっていたと思います。この子がこんなに毛艶が良くなって、目を輝かせて今生活できているのは、あの時治療してもらったからです。」と涙ながらに喜んでくださる飼い主さんのお声を聞くと、本当にこの仕事について良かったと心から思います。
これからも皆さんに喜んでいただけるように努めて参りますのでよろしくお願いいたします。略歴
出身:日本獣医生命科学大学 臨床病理学教室
担当:外科全般・内科全般【歯科・外科・麻酔科・循環器科・腫瘍科・血液内科】
ISVPS小動物歯科・口腔外科学認定医
(General Practitioner Certification in Small Animal Dentistry and Oral Surgery)
ISVPS小動物外科学認定医(General Practitioner Certification in Small Animal Surgery) -
獣医師奥村由美子(育休中)
私と動物とのエピソード
動物に関わる仕事を選んだ理由
実家が動物病院だったことから、物心ついた時から動物に囲まれて育ちました。父は鳥獣保護、野生動物保護もしていたので、小さい頃は、カラスやスズメ、オナガなどの雛の世話や、猛禽類、タヌキなどの世話も手伝いました。
入院している犬猫の看病もお手伝いしたりして、元気になっていくのが嬉しくてたまりませんでした。自分の力で動物やご家族のサポートをしたいと思い、小さい頃からずっと獣医師になりたいと思っていました。
動物の気持ちに寄り添い、健康をサポートできる仕事に就くことができて嬉しいです。略歴
出身:日本獣医生命科学大学 外科学教室
担当:外科全般・内科全般【眼科・外科】 -
獣医師 寺田祐己
私と動物とのエピソード
動物に関わる仕事を選んだ理由
小学生の頃から動物好きでしたが、獣医師になりたい、と思ったのは中学2年生の時でした。
「人のために働く人は多いけど、動物のために働く人はなんて少ないんだろう。私は動物のために働きたい。」という考えからでした。
実際に獣医師として働き始め、ペットの治療をすることで、ペットだけでなく飼い主さんも元気になってくれていることに気づきました。今はペットたちを元気にすることはもちろん、飼い主さんたちの笑顔を見ることを目標に、日々診療にあたっています。
私が1年目の獣医師だったある日、一匹の野良猫が病院にやってきました。猫風邪で鼻と目は湿っぽく、お腹を空かせて震えていました。
飼い主さんのいないその子猫は1年目の私の初めての担当患畜となりました。新米獣医師の私は右往左往。先輩獣医師にアドバイスを頂きつつ、暖かいケージ、注射、目薬、食事を用意しました。
猫風邪のため隔離室に長い間入院することになったその子猫は、寂しさからか、私の姿を見ると大歓迎で出迎えてくれるように。そんな姿が可愛くて、仕事中にこっそり会いに行くほどでした。その子猫は、すっかり元気になり我が家の家族となりました。
その後も腸閉塞に骨折に…と度々ハプニングを起こしてくれる愛猫。そのたびに私は色々な経験をし、成長することができました。私の獣医師としての成長は愛猫の成長と共にあったように思います。
だいぶ年をとりましたが、相変わらずの甘えん坊です。当院のホームページ内に登場していますので、探してみてください。ヒントは黒猫です(^^)略歴
出身:日本大学 臨床病理学教室
担当:内科全般【皮膚科】